今の地へ移住してから数年が経ちました。仕事も順調だった私が、なぜ当時保育園児だった息子を連れて移住を決意したのか。それは・・・・
今のままでは私も息子もダメになる。
息子との時間を大切に過ごすために、私自身もゆとりある暮らしをしたい
そのためにも息子と一緒に過ごす時間を作れる仕事にしたい
という考えに行きついたからです。せっかく始めた仕事をやめることや、まだ小さかった息子の生活環境を再び変えることに不安もありましたが、どのような経緯で移住を決めたのか、をお話ししたいと思います。 今、移住を検討している方、私と同じような境遇でお子さんとの将来について、このままでいいのか悩んでいるかたに読んでいただけらうれしく思います。
疑問を感じた私の働き方
当時の私の仕事は・・・・・
- 不動産業
- 休みは基本的に週休2日。だけど残業・休日出勤あり
- 帰宅後の深夜や休日でもケータイに電話がバンバンかかってくる
という、休日は名ばかりで、実質は休日でも帰宅後でも気が休まらないことが多かったように思います。
プロフィールの中でも少し触れていますが、旦那と別居後いったん県外へ引っ越し、そこでご近所さんから声をかけていただいた不動産会社で働くことになりました。当初は事務のみではいったのですが、次第に営業補佐、そして自分自身も営業に出るように。
あまり高い給与ではなかったものの安定した収入で、初めての不動産業が楽しくてやりがいも感じていたのですが、休日でも夜中でも電話がかかってきたり、またひどい時には、「今物件の前にいるんだけど、これから案内してよ」なんていわれることもありました。
そのようなお客様の中には、勝手に敷地内にはいってしまう方もいて、クレームになり兼ねないため、息子を連れて物件まで飛んでいくこともありました。
そんな日々が続いたある日、保育園の参観日で、あることに気が付きました。
息子の様子が他の子と違う・・・・・
旦那と離婚し、生活の基盤を作ることに必死だった私は、仕事のことばかりで息子としっかり向きあっていなかったのです。
いつの間にか笑わなくなっていた息子
保育園の参観日の時に気が付いた息子の様子は、周りのお友達に溶け込めず、ニコリともせず指をくわえてジーっと見ているだけ、というこれまでに見たことのない姿でした。
担任の先生によると、
自分から輪に入っていくことはないし、自分から話しかけてくることも少ない。
自分の居場所を確かめてから、ようやく先生と一緒に輪に入っていくことが出来る。
と、想像もしていなかった保育園での姿にショックを受けたのです。家では普通に話していたし、いつも笑顔があふれる子だったので、まさかそんな息子の姿をみるとは思いもしませんでした。
この日を境に、
息子と過ごす時間が少なすぎるのではないか。
愛情が足りていないのかも。
息子の気持ちに寄り添えていないのではないか。
こんな状態で、この先大丈夫だろうか。
と思い悩むようになってしまいました。
息子との生活のために、と思い必死に働いてきたことは間違っていたのか・・・・・ この出来事をきっかけに息子との時間の過ごし方や働き方について考えるようになっていったのです。
行きついた答えは暮らし方自体を変えることだった
息子の様子がおかしいと感じ取ってから本当にいろんなことを考えました。
息子を何とかしなければ、という気持ちだけがどんどん強くなり、私自身にとっても大きなストレスになっていたように思います。
息子との時間を作るためには、仕事のやり方を変えるか、最悪は転職せざるを得ない。でも辞めたところで新しい仕事が見つかるのだろうか。もし見つからなかったら・・・?
本当に悩みました。
上司にも相談し、 結局行きついた答えは、
- 息子との時間を大切に過ごすために、私自身もゆとりある暮らしをしたい
- そのためにも息子と一緒に過ごす時間を作れる仕事にしたい
この2つでした。この2つの望みが明確になった時、生まれ故郷の長野県へ帰ろう。と方向性が決まったのです。上司の配慮もあり、移住後の仕事がきまるまでの1年程は、不動産の仕事を継続して在宅でできるようにしてもらったのです。
移住後の今は・・・?
息子も小学校高学年になり、あの時、私自身が息子と一緒に暮らしを楽しまなければダメなんだ、と思えたことは、正しかったと確信しています。
今息子は、たくさんのお友達とスポーツクラブへ参加したり、泥だらけになって虫を捕まえたり、時にはケンカをして泣きながら帰ってきたりと、本当に以前とは別人にように毎日を楽しんでいます。
時には私も一緒にカマキリを捕まえたり、ミツバチを観察したりします。
休日にはおむすびをもって、サイクリングをしたりお散歩に出かけたりします。特別なことをするわけではありませんが、何気ない日常を共に過ごせることに幸せを感じています。
息子が高学年になった今年は、車を買い替えて私が若いころに熱中していた車中泊にも挑戦する予定です。若いころ私自身が楽しんでいたことを息子にも教えてあげたいと思ったのです。
ひとりで子供を育てることは想像以上に大変なことですが、私自身暮らしを楽しむことで子育ても楽しみながら出来るようになりました。
仕事の方は、一年間の在宅ワークを経て、今では別の不動産会社と契約し、在宅ワークを中心に望み通りの働き方を続けています。もちろん、様々な事情で誰もが移住できるわけではないし、移住することが正しいわけでもありません。ただ、自然豊かな町で、四季の移ろいを感じながら息子と過ごす時間を持てることは、本当に幸せな時間だと思います。一人でも多くの人に、ご家族との暮らしを楽しんでほしいと思っています。
まとめ
今の暮らし方、働き方を変えたいけど、決心がつかない。
1人親でも移住はできるの?
学校の様子は?
地域にうまく馴染めるだろうか?
そんな不安を抱えて行動をためらっている方がいたら、まずはインターネットで調べることから初めてみてください。
田舎暮らしの特集サイトや、自治体主体の空き家バンクなど移住に関する情報がたくさんあります。
また、私のように一人親で移住をした体験談などもあります。
自治体によっては、移住者補助金や、子育て世代の移住者へ住居の提供などを行ってるところもありますし、また一人親就労支援もおこなっており、私のような一人親が経済的に自立できるようサポートをしてくれます。
一人親は、子育てのすべてが自分の肩にかかってきます。それでも私たち一人親は歯を食いしばって育てていかなければいけません。そんな時に、豊かな自然がふと気持ちを楽にしてくれることがあります。田舎ならではののんびりした時間の流れが心の救いになったりします。
移住を決意したきっかけをお話してきましたが、この体験談を通して、頑張っている方が少しでも前向きになってくれたらうれしく思います。
副業で行っている不動産の仕事を通して、移住のお手伝いをさせていただくこともできます。お問合せなどございましたら、ページ下部の『お問合せ』からお待ちしております。